大森靖子さんと阿部はりか(禁断の多数決)による会話(2月21日 渋谷某所にて)
こんにちは。初めましての方は初めまして。阿部はりかです。今回は、大森靖子さんとお話をして来ました。家族のことや学生時代のこと、よく見る夢の話まで、気さくに何でも話して下さいました。こんにちはをして席について、話題はまず、自然とアイドルに。
阿部はりか(以下h):ハロプロは、ライヴとか行ったことは無いんです、曲を聴くだけで。最近juice=juiceが好きで
大森靖子(以下o):曲いいですよね
h :詞も凄くかわいい
o :つんくさん必殺って感じのやってるなあと思って。気合を感じますよね
h:あんなに大量に曲を作って、よくまだまだ作っていけるなと思って、感動します。凄い曲数ありますよね
o:素晴らしいですよね。つんくさんは何かのインタビューでブランクが無いっておっしゃっていて、締め切りに間に合わなかったことないみたいです
h:どうやって書いてるんだろう?完全にロジックみたいになってるのかな?
o:ほんとに音楽詳しいので、いろいろ聴いてこんなの作ろうみたいな感じもあるんですかね?自分は十代の大事な青春時期を預かっていて、クリスマスも年末も楽しいイベント全部普通に過ごさずに頑張ってくれてるんだから、それを無駄にしちゃいけない責任がある、ってつんくさんがインタビューでおっしゃっていて超感動しちゃって
h:つんくさんて、アイドルのプロデュースとか作曲とか、何歳くらいから始めてるんですかね?
o:モーニング娘。のはじまりがアイドルのオーディションじゃなくて、女性ロックボーカリストオーディションですもんね。今でもいろんなところでハロプロメンバーのことをアーティストって呼んでる印象です。アイドル菊池桃子さんのファンだったみたいです。
h:大森さんって、ももクロとかでんぱ組とか、ハロプロ以外のアイドルには興味はあるんですか?
o:ベルハーちゃんとか
h:アイドルは曲を聴く、というより、ライヴに行くほうが断然いい?
o:最初グラビアアイドルが好きでイベント行ったりしてて、歌を歌うアイドルを好きになったのがハロプロがはじめてで、他は最近対バンとかするようになって知った感じです
h:なるほど。ハロプロの中でもモーニング娘。の道重さんのことが凄く好きって伺ってるんですが、道重さんに出会ったのっていつ頃なんですか?
o:2008年です、私が二十歳で上京二年目で疲れてた時で
h:意外と最近なんですね。もっと、中学生くらいかと思ってました
o:一応知ってはいたんですけど
h:田中れいなさんと亀井絵里さん、あの三人のオーディションの動画がYouTubeにあるじゃないですか。あれが好きなんです、アイドルに全く興味なかったんですけど、田中れいなさんの反抗的な感じにときめいて
o:かわいいよね。6期のめちゃくちゃアイドルなのにアイドルとしてメチャクチャ感がやばくて。れいなちゃんとか、どこに居るのこんな子がっていう。ヤンキーっぽいけど、あんなヤンキーいるわけないし、
h:(笑) 道重さんに出会って、瞬間ビビビって感じだったんですか?
o:その時に「リゾナントブルー」ってシングルが出て、その曲が凄くカッコ良くて、こんなカッコいいのやってるんだモーニング娘!と思って。でも道重さんはPVで一言最後に台詞だけ、一回しか出てこなくて(笑) それと、入りたての14歳の時の動画を見ちゃって、その動画が凄くて、鏡に映ってる自分と会話してるんですけどずっと、
h:MVとかですか?
o:なくて、なんかね、フレッツ光動画?みたいな特設ページだけで見れるみたいな?よくわかんない動画(笑) 今はYouTubeに上がってるんですけど、「こっちがさゆりんで、こっちがさゆみんです、双子ちゃんで~す」ってなんか会話しててそれが10分くらいずっと続くような動画があって、何コレ?と思って、それが芸術的に思って。何この作り上げられた世界、みたいな。その時は自己プロデュースアイドルみたいなの居なかったから。今はいっぱい居るけど、自分でそういう世界作ってる子って居ないっていうか、アイドルってやらされてる感だと思っていたから、何この子、と思って、それでハマって
h:それまでは道重さん的な、そういうアイドルは見たことがなかったんですか?
o:それまではなんかネットで、普通に素人っていうか同じ年くらいの、今日の服装上げてるとか、ホームページ作ったりとか、魔法のiらんどとか、見てましたね
h:ありましたね、前略プロフィール、とか
o:ああいうのを見て連絡を取ったり
h:友達になったり?
o:メールするだけなんですけど、なんかホームページに見に行ってコメントしてあげたりすると、喜んだりとか、そういう世界があって
h:写メコン(写メールコンテスト)とか
o:あ、そうですね、写メコンとかも大好きで、見てるだけだったんだけど
h:学校に載せてる子居ました、男装写メコンとか
o:(笑) ね、あったよね、あれ超好きで、すごい見てて、で、そういうの好きなまま大学生になって、で、東京に来たら、ちょうどその時期くらいでグラビアアイドルからブログを始めて。しばらくして段々AKBとかハロプロとかの人がブログを始め出して、ハロプロで一番早かったのが道重さんで。それも本人がすごいやりたいやりたいって言ってやっと掴んだみたい感じの、それで何がいいかっていうと
h:(笑)
o:自分から情報を公開してくれるっていう、で、しかも私はこうこうこういう人物だから好きになってくださいみたいな、え?好きになっていいの?みたいな、それまで女子をみることって、ネットでしか許されなくて、あんな怒られたりキモがられたりしてたのに、なんかそんな好きになっていいよオーラを出してくれてウェルカムな感じな人が居るってことが革命で
h:絶対的にその対象は女子なんですね、可愛いから?
o:わかんない、でもなんか普通に付き合ったりするのは男子なんですよ(笑)でもそれもなんなら男子の方が喋りやすいし面白いけど、女子はもっと崇高なものだから触ってはいけないみたいな
h:友達と憧れみたいな
o:知りたいし近づきたいみたいなスターを見るような気持ちが女子に。アイドルとか好きになるのもやっぱりずっと女の子で、あ、小池徹平君とかは最近かわいいなって思ったんですけど
h:(笑)
o:かわいいみたいな、この子ボコボコにしたらすごい気持ちいいだろうなみたいな
h:(笑) ありますね
o:そういうボコボコにしたい気持ちはあるんですけど、憧れみたいのが男の子に対してあんまりなくて。幼なじみとか兄弟とか従兄弟とか、みんな男だったから。その中で男子の遊びみたいなのしてて
h:どんな?
o:夏休みとかだったら
h:めんこ?
o:(笑)
h:めんことかベーゴマとか、
o:まじですか?昔のお正月みたい (笑) あ、でもめんこはなんかドラゴンボールめんこみたいのが超流行った
h:あ、ベーゴマも、なんかありましたね、なんだっけ?引いて回す、ベイブレードだ
o:あ、あったかもしれない、あれお幾つですか?
h:18です
o:だいぶ下じゃないですか、全然違う、8こ違う(笑) 普通にサッカーしたりとか、あとお母さんがやっぱりセーラームーンとかリカちゃん人形とか買ってくれるんですけど、その遊び方がよく分かってなくて、弟がウルトラマンのグッズを集めてたりしてたんで、それと戦わせてたんですよ、ウルトラマンとリカちゃん人形を。ミニ四駆に乗せて、こう、走らせてクラッシュさせたり(笑)
h:(笑)
o:だからわかってなかったんですよ遊び方が。それで本当に普通の女子みたいなのに凄く憧れて、それが過剰になって。自分にはそれが可愛くてキラキラしてるものに見えてたから、自分はこの世界に入っちゃ駄目だみたいなのがすごいあって (笑) すごいすっごく思ってたんですよ、ほんとに。だから自分はどこなんだろうみたいな、どこもなくて、芸人的なポジションも自分はあそこまでやりきれないだろうとか。森三中の大島さんが好きなんですけど、中学生の時に読んだ松本人志さんの本に、学級文庫みたいのであったんですけど、それに、女は男より絶対面白くなれない、なぜなら裸になれないだろうみたいに書いてて。で、年末の笑ってはいけないあるじゃないですか?あれでダウンタウンとかメンバーが男風呂に入ってたら大島さんが裸で出てきて、サウナであっちぃ~とかやってて。感動して。やってる!裸やってる!と思って、かっこいいと思って号泣して。それで大好きになって大島さんが。でも、私はそういう風にはなれないじゃないですか。でも女子のかわいい人みたいな風なそっちも無理だと思って、じゃあどれでやればいいのみたいになって(笑) わたしどこ?どこの位置?みたいな(笑) 迷いがあった。でも、東京に来たらいろんな音楽があって。ちょうどその時、ゼロ世代みたいな時期だったから、音楽のシーンが、ペンペンズとか、そういうの見て、こういうのもありなんだ!って。わりと音楽がやりたかったんですけど諦めてて、もう売れてる人はみんななんか宇多田(宇多田ヒカル)とかあゆ(浜崎あゆみ)とかモーニング娘。とか、みんなかわいいと思って私には無理無理って思ってなんとなく、それで歌手ダメだと思って、でも東京にすごい行きたかったんですよ、あまちゃんのユイちゃんみたいな「東京超かっこいい」みたいな
h:(笑)
o:そういうやつだったから有名になりたいとも思ってたし、なんかCDのジャケットとか書けばいいじゃんって美大に
h:絵があってから音楽じゃなくって、音楽があってから絵があって音楽なんだ
o:そうそう、東京に行きたいしみたいな。東京の、美大に行きたい(笑) 出身が愛媛で、親が公務員で、有名な大学じゃないと県から出れる空気じゃなくて。ちゃんと受験しなきゃなでも勉強面倒くさいしなと思って、デッサンしようと。私めっちゃ普通に頑張ってたんですけど、高校が進学校で、みんな受験勉強をがっちりするタイプで、こうやって絵の才能とかあったら勉強しないで大学行けていいなみたいに言う人もいて(笑) でもそう思うよなあって思って
h:恐ろしい
o:だからあの、裸のデッサンとかやるじゃないですか?
h:裸のレストラン?
o:デッサン、デッサン
h:あ、デッサン(笑)
o:デッサン。あれとか逆に気持ち悪くなっちゃって、あんなに見たいのに、モデルの方が、そんなバッて脱いじゃってそこに居られたら、って、ウッてなっちゃって、ずっと後ろ向いて描いてたら怒られちゃって(笑) なんか見てはいけないみたいな気持ちになっちゃって。画像だと漁って沢山見てるのになんか(笑) すごいきれいな女性だったんですよー。なんでこんなところにっていう。すっごいかわいい服着てきて、そこで脱いで、えええみたいになっちゃって。おばさんとかだったら大丈夫だったんですけど、たるみとかならもっと描きたいしみたいな(笑)
h:わたし、たるみ描いてた(笑)
o:(笑)
h:さっき、松本人志さんの本の話が出ましたが、他に何か印象的だった本とか漫画とか何かありますか?
o:あんまり…高校の頃はほんとに銀杏BOYSしか聴いてなかったんですよ。普通に信者で、カッコイイと思って、峯田さんを見る目と全く同じ目で道重さん見てるんですよ
h:そうなんですか?それはちょっと、驚きです
o:一緒です。なんかもう、人として不器用すぎて美しいなみたいな、憧れみたいなものに思い入れが強すぎてそれをなんか自己投影する人ってほんとに綺麗だなと思って。道重さんは顔とかタイプというわけではないんですけど、それでも人間がもう、アイドルとして強くて、なのに人間としてすごい弱いし、そうゆうところが出ちゃったりとか、愛しい
h:私、道重さんのことはそんなに知らないんですが、ラジオか何かで「私はブログをやりたくてやりたくて頼み込んでやらせてもらったのに、田中れいなはあっさり始めて、」って号泣する道重さんの印象が、
o:もうそれが道重さんで、なんか出ちゃうんですよ、嫉妬深い部分とか。それを出すのも嫌だなって思ってるところもかわいいし、嫉妬深そうに変な感情抱えながらもでもかわいいメンバーのことを本気でかわいいと思っていて憧れててみたいな、そういうところがほんとかわいい。で、唄えないからバラエティーですごい頑張ったりとか、がんばりすぎて疲れたのも隠しきれないとことか
h:(笑)
o:多分いろんなストレスが出ちゃってたと思うんです。肌とか。でもそういうところが好きだ~と思って
h:自分と似てる所があるなと感じたり
o:かわいいのに、こんなことしなくていいのに、こんなかわいいのに自分とおなじとこあるんだーみたいな、そしたらもう全部が自分より、頑張ってるとこすらも上みたいな。自分は足りない分めっちゃやんなきゃいけないって思ってるのに、それすら上
h:アイドルって本当に頑張りますもんね
o:そう。 全部、全てが上だって思って、大尊敬です
h:頑張り具合といえば、Juice=Juiceのダンスレッスンの映像を見て、圧倒されて
o:かりんちゃん凄すぎですよね
h:凄いですよね。大森さんは、小さい頃からアイドルは好きだったんですか?
o:SPEEDとか、普通に小室ファミリーとか
h:それは歌が好きで?
o:カラオケばっかり、ひとりでカラオケ行くのすごい好きで
h:その頃から絵とかも描いてました?
o:絵は全然、受験で描きはじめて。それまでミニーちゃんとかキティちゃんしか描いたことなかった
h:歌詞はどんな時に考えます?
o:面白い言葉とか思いついたらメモっといて、思いついたらっていうかTVで言ってたこととかそういうのいっぱい溜めといて、あと女子校生やおっさんとかの会話とか
h:いろんなとこからの会話を継ぎ接ぎして
o:うん、後で継ぎ接ぎするって感じ
h:それって、今の大森さんみたいな曲の作り方を始めるようになってから意識的に集めるようになったりとかですか?それとも昔からわりとそういう集めることが好きだったとか、
o:あ、段々です。最初はもっとなんか思ったこととかでいいと思ってたんですけど
h:確かに最初のアルバムから変わってきている気がする
o:ほんとは最初から自分の思っていることとか伝えたいこととか別になくて、なんとなく義務感とか定型で等身大的な、そういうの別にいいんだって自然になってきて。しかも弾き語りだし、耳につくコトバ言わないと、一曲ちゃんとまるまる意味通して歌詞作っても誰も聴いてくれないじゃないですか(笑) ライヴとか。基本ライヴしかやってなかったんで、音源だったら大丈夫だけど、ライヴでどうするかしか考えてなかったから、発音が面白いとか、このコトバ言ったらこう来てくれるだろうとか。弾き語りイベントに6人出てたら1人30分だったら2時間30分聴かなくちゃいけないじゃないですか、で、それがもう眠くて眠くて、でも失礼じゃないですか?寝てる人が居たら、だから一生懸命なるべく聴いてたんですけど、それがもうほんと退屈で
h:(笑)
o:弾き語りってなんて退屈なの~と思って、ほんとに嫌いになっちゃって、でも自分はそれしか出来なかったから、なんかギターで変な音出したりとか、寝そうになってる人とか大っきい音でワーッてびっくりさせて起こそうとか、そういう方が楽しいじゃないですか。ていう感じで歌詞も面白くしなきゃって方が楽しくって
h:一曲通しての物語があったりとか、自分の中でそういうのがあったりは、
o:別に1曲の中で矛盾しててもいいじゃんくらいに思ってます、デコるみたいな感覚で
h:自分の中から出てくるというより、周りにあるものを集めて、自分がシンボルになる
o:その世代だったから、デコレーションみたいなのがいっぱい生まれて、いろんな雑誌あってZipperとかCan CamとかPopteenとかどれ系か選ばなきゃいけないみたいな感じ。あったじゃないですか、あの感じがすごい疲れてて、全部やりたいじゃん
h:(笑) 全部やりたい
o:だって、こういう子かわいいし、ああいう子もかわいいし、田中美保だってかわいいし、木村カエラだってかわいいし、みたいな気持ちのそのまんまを。きゃりーちゃん出てきた時、全部、渋谷も原宿も下北も全部食い尽くしてる人みたいなモンスター感がやっぱあって、やっとこういう人が出れるようになったなってほんと感動して
h:大森さん前に何かで、私はハゲできもいおっさんみたいなのが自分の像としてイメージであるって話されてたと思うんですが
o:あります、あります、超ある。なんかその憧れが強い。美しいじゃないですか、身体と心がしっくりきてるほうが。あとつんくさんとか、自分に表せれない自分にないものだけど表現したいってことを、女の子に唄わせたいっていうあの感じ、多分ですけど、そういうイメージで、私、ほんとはおっさんなんだけど、自分を唄わせてるみたいな
h:大森靖子に唄わせてる
o:それが一番楽しい、自分なんかどうでもいいっていうか
h:楽しいって感覚は、活動始めたときからずっとあるんですか?
o:歌詞を書くとかは凄く楽しかった。東京に来て、美大に入って、バンドをやりたかったから軽音サークルのライブを観に行ったら、すっごい下手なXのコピーバンドをやってたんですよ。しかも女子3人くらいのバンドの追っかけみたいのがそこでXジャンプしてて、超さむいと思って、無理無理無理みたいになって(笑) そこでまずバンドは諦めたんです(笑)
h:それで弾き語りというスタイルに
o:知り合いの女の子のライヴを観に行ってたら、今日人数足りないからお前今から出てみたいに言われて、え?って思いながらでも曲とか作って練習してたから、それ唄ったら、きみ美空ひばりになれるよって、ハゲで裸で踊ってるマスターに言われて。あ、そうかもって思って、それで毎月ちっちゃいライヴハウスで出演者が客みたいなイベントを3~4年やってました。
h:そんな中で、これはきてるかも、と感じたタイミングはありますか?
o:ちょっとずつ色んなライヴハウスに出始めて1年くらい経って、その時自分のドキュメンタリー映画とかあって、上映の度に唄いに行って。その頃、自分の周りのインディーバンドは、ライヴを結構選んだりして絞ってて、月に1本にしてて、だから私はやりまくろうとおもって。呼ばれたイベント全部出るっていうのを始めて、で、お客さん増えてって、クアトロを無理矢理おさえてやったライヴにみんな来てくれて意外に満員になって、何アイツ、みたいなムードを感じた時はじめて、いけるかもみたいな(笑)
h:映画と言うと、moosic labで出演されてますよね?
o:そうですね、全然、どこからもCD出してないときに岩淵弘樹っていう、遭難フリーターっていう作品撮ったドキュメンタリーの映画監督と知り合って、軽い感じでPV撮ってくださいよーみたいに言ってたんです。で、その時、CDも出してなかったから、音源もないのにPV録れるかってなって(笑)それなら映画つくろうよってなって。震災のあとだったんで、モノとかつくっちゃいけないみたいな、ライヴやっていいのみたいな雰囲気があった中で、やったってどうにもならないくらいの人種だったんで(笑)お前らがやったところでみたいな、そういうのあったんで、やるしかないっしょって二人で殺気立って、ラブホに3日泊まるって企画やって。で、3日泊まったのに何にも生まれなかった(笑)何一つ生まれなくてなんの結論もでなくて、無理矢理歌って終わるみたいな(笑)いろんな人に見せたら大ブーイングを喰らって、監督も落ち込んじゃって、ヘコんでるからなんにもやってくれなくなって、作り直しになって、完成させたいからお金貸したりとかして、なんとか上映が決まって、その映画あまりにも監督がダメすぎて逆に話題になって、それでちょっとだけ名前が拡がったのかな
h:なるほど。私ライヴ見に行くことあまりないんですけど、大森さんってライヴで見たいな、って凄く思います。
o:音源は最初全然興味がなくって。なんでライヴにそんなにハマったのかって、まず、美大行って、なんかショックだったんです。予備校の空気あるじゃないですか、みんな没頭しているあの空気だと思っていったら、全然違ってゲームボーイやったりとか、こんな感じなんだみたいになっちゃって。
h:予備校って予備校の空気ありますよね、やるぞーっていう
o:そう、美大ってあれのもっと凄い版だと思ったのに、幻滅して、家で描こうってなって、家でずっと点を打つみたいな、永久に直径1ミリのマルを描いたりをずっとやってて、それしかやってなくって、一年休学しちゃったから友達も居なくなって、いやになっちゃって。それで、ライブの、音楽の速さみたいなものに感動して、自分がやったことに人がすぐ反応してくれるのが嬉しくて。絵とか展示会みたいなの2回くらいやったんですけど、めっちゃ大変じゃないですか、なのに反応少ないっていうか
h:展示って、反応がわかり辛いですよね
o:そうそう、ノートに感想を書くとか
o & h:(笑)
o:全然コミュニケーションとれない(笑) 死んでからコミュニケーションをとるのかよみたいな、 今でさえコミュニケーションとれてないのに(笑)
h:パフォーマーですよね大森さんって
o:うん、ライヴはホント楽しい
(トークはまだまだ続きます >>2 )