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ミュージック・マガジン2014年4月号
「ミュージシャン20人が選ぶ 私の洋楽この一枚」より
転載
http://musicmagazine.jp/mm/mm201404.html

実験精神、前衛的、挑戦的、曲がポップ、ニコというファム・ファタールな存在、アンディ・ウォーホルとの出会い、バナナのステッカーを剥がすとピンク色の果実、演奏が上手いんだか下手なんだかわからない感、男女混合のメンバー構成、モーリン・タッカーのスタンディングドラム、もたつくドラム、男女でヴォーカルを取る割り合い、エロティシズム、ルー・リードの少しやぼったいところ、鬱で暴力的で文学的な歌詞、何でもありで自由なところ、ジョン・ケイルが長身なところ、一人だけ普通の人(スターリング・モリソン)が居るところ、陰翳な雰囲気なのにどこかドリーミィーなところ、ルー・リードのポエトリーリーディングな唄い方、ちょっと切ないところ、非現実感、ドラッグ、呪術的、原始的でトライバルなビート、 気持ち悪いところ、狂ってるけどやっぱりポップ。とにかく全てが魅力的で音楽をやりたいと思わせてくれた。このアルバムと出会ったのは高校生の頃。地元のレコード屋でピクシーズやキャプテン・ビーフハートを知り、圧倒的な音楽力と実験的な姿勢にとても興奮していた思春期。その中でもこのアルバムには自分の考えと共通するものを感じ魅了され、今の現在までずっと聴き続けている。話は少し脱線して、全く同じ興奮を今、ニコラス・ウィンディング・レフン監督に感じている。彼が創った『オンリー・ゴッド』という映画にはこのアルバムとも共通する部分が大いにあり、気が狂いそうなまでに愛している。彼はアンディ・ウォーホルの映画に影響を受けたというところでも繋がる。僕が20歳くらいの時に「サンデー・モーニング」のミュージックビデオを勝手に作ったことがあって、地元の富山で撮影してたんだけど、その時に不思議なことが起こってね、電線の上で休憩していた鳥たちを撮影してたんだ、するとヒッチコック映画の「鳥」のように沢山の鳥が一斉に僕めがけて襲ってきたんだ、もうびっくりして僕は大の字になってしまった。ただ、その中に一羽だけ不思議な鳥が居てね、その鳥は僕のほっぺにキスをしてきたんだ、とっても魅力的だったよ、きっとあの鳥の名前はニコって名前だったと思うんだ。

文章・ほうのきかずなり (禁断の多数決)